身近なグリーンにもスタイルを!! 「アメリカンガーデニング」の遊び方
![身近なグリーンにもスタイルを!! 「アメリカンガーデニング」の遊び方](https://media.funmee.jp/medias/857458ca20a661ba1bf3b5dc4b663c92752cbdf8/original.jpg?w=760)
身近なグリーンにもスタイルを!! 「アメリカンガーデニング」の遊び方
大小関係なく庭だって大切な生活空間。どうせなら自分のコダワリが詰まったカッコいい場にしたいものです。
そこでアメリカンな庭づくりを得意とする造園業&観葉植物専門店オーシャンサイドガーデンの井坂迪詠さんに、カリフォルニアスタイルのモダンでカッコいい庭を教えてもらいました。
パームスプリングス風ドライガーデン
![アメリカらしい平屋建ての一軒家と庭の相性もバッチリ](https://media.funmee.jp/medias/c507b8580d91b355169bca9a7f2ce9e211b75684/large.jpg?w=720)
アメリカらしい平屋建ての一軒家と庭の相性もバッチリ
―― カリフォルニアスタイルの庭って間違いなく目を引きますね。
以前、カリフォルニア州東部のパームスプリングスという街を訪れた際、現地の庭がすごくカッコよくて衝撃を受けたんです。そこから「ワシントンヤシ」と「キンシャチサボテン」を使った庭づくりをするようになったんですが、これはその一例ですね。
カリフォルニアのビーチサイドの人達は珍しいのを欲しがるので、実は世界中の植物が植えられているんですが、パームスプリングスや内陸の人達は自生しているものをいかにカッコよく見せるかにこだわっていて、それがカッコイイんです。これこそリアルなカリフォルニアネイティブガーデンだと思いますね。
石をナチュラルに配置する
―― どのようなところに気を付けるとカリフォルニアらしいスタイルになりますか。
現地さながらのカリフォルニアガーデンにするためには、カリフォルニアの植物が必要なのはもちろんですが、そこにかの地の石をプラスして馴染ませると、よりリアリティが感じられます。
オレンジ、ブラウン、サンドカラーが基本のカリフォルニアロック、もしくはグレーが混じったのカリフォルニア石灰岩系の石をベースに、「キンシャチサボテン」や「アガベ」をレイアウトしていくのがオススメです。
![ガーデニングの美学を感じる石のレイアウトと使いかた](https://media.funmee.jp/medias/8c3e4bcaf9ab5c32d7a347831c81b524520642f0/large.jpeg?w=720)
この庭では「ユッカ・エレファンティペス」というメキシコ方面で自生している植物の高木(写真左)も使って、そこに砂利を敷き詰めました。コンクリートむき出しの無垢なデザインの家との相性の良さはご覧の通り最高です。
ワイン樽を並べて鉢代わりに
![ワイン樽はカッコいいだけでなく利便性も高い](https://media.funmee.jp/medias/20af9bf4a5f5d393bcfb452eba2717d3fef83246/large.jpg?w=720)
―― スタイリングに便利なアイテムはありますか。
ウイスキー樽やワイン樽はなんとなくアメリカンな雰囲気を出すにはピッタリです。このように鉢としても使えますし、応用すればテーブルや犬小屋にもなります。
ここでは最近流行りの「ユッカ」や「アガベ」を植えて、そこにアメリカで外作業用の荷物運びに使われていたヴィンテージのロデオフライヤーを添えてみました。こういった小物をアレンジして多肉植物を植えれば雰囲気は抜群ですよ。
カリフォルニアスタイルのザ・モダン
![シンプルな家に植物を法則的・規則的にレイアウト](https://media.funmee.jp/medias/588b9134d5c07b5d5883ee503c8e0b1403e3011a/large.jpeg?w=720)
―― ヤレた味わいにも、モダンな雰囲気にも作り上げられるところが面白いですね。
この庭は石を敷き詰めてモダンな雰囲気を作りだした例です。このように砂利と石を幾何学的に置いて、植物もトントンと直線的に、一列に並べると、どことなく美術館のような雰囲気になりませんか?
’80年代のミッドセンチュリーモダンの頃の庭もこんな感じです。アメリカのデザイナーたちがヨーロッパの影響を受けながらシンプルな名作家具を次々作り上げたことで知られている時代ですが、庭もカッコ良かったんですよ。最近、サーファーズスタイルと呼ばれる四角い家との相性もバッチリです。
周辺をアメリカカルチャーで囲む
![キャンピングトレーラーとポーチ、アメリカンフェンス。誰が見てもわかりやすいアメリカンスタイル](https://media.funmee.jp/medias/55333164f4da4eff06d840c5e88a91568215af53/large.jpg?w=720)
―― ここは建物と庭を併せた空間そのものがアメリカンですね!
先ほどまでは植物と石のセレクト・使い方で雰囲気を出してきましたが、それに加えて周辺をアメリカンカルチャーに関するモノで固めると、よりリアルになります。
土間挽きにしたコンクリートに枕木、アメリカンフェンス、BBQスペースにキャンピングトレーラー、もうアメリカの要素しかありません。すると植物もより引き立って見えますよね。これもガーデニングのひとつの応用と言えます。
![「アガベ」の手入れをする井坂さん](https://media.funmee.jp/medias/41ddc5d5235208150333e0c1901470ec22372504/large.jpg?w=720)
―― 個性的なアメリカンガーデニング、まずは何から始めるといいでしょうか。
紹介した庭全てに共通することは、すべて現地の多肉植物を使っていることです。これらは自然環境の変化にも強く、日本でも育てられるので、まずは一角から、ゆくゆくは全面へと、少しずつアレンジしていくといいですよ。
井坂さんもおすすめするカリフォルニアスタイルのガーデニングに最適な植物「アガベ」。ガーデンだけでなく、インドアグリーンにも使えます。
■プロフィール
井坂迪詠(いさか みちなが)さん
アメリカや中米の植物を使ったガーデニングを提案している「オーシャンサイドガーデン」の代表取締役。柔軟な発想で個性的かつクリエイティブなボタニカルスタイルを発信している。性格も陽気なアメリカンそのもので、植物に関することならどんなときでも気さくに相談に乗ってくれるナイスガイ。
===
企画・編集協力:枻(エイ)出版社
文・写真:吉田佳央(Yoshio Yoshida)
最近のコメント